「シャドー」の愛称で90年代のボディビル界に君臨した伝説ドリアン・イェーツ。
彼の過去の栄光は広く知られていますが、「今、何をしているの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、その疑問に最初に結論からお答えします。
股関節の手術を乗り越え、サプリブランドを世界展開させながら、ポッドキャストでは業界への本音を語っています。
この記事は、2024年以降の一次情報(本人のSNSや公式インタビュー)のみを基に、彼の「現在」を徹底的に深掘りしたものです。
伝説の男が今をどう生き、何を考えているのか。その全てを、信頼できる情報源と共にお届けします。
ドリアン・イェーツの現在は「3つの顔」を持つ
ドリアン・イェーツの現在の活動は、主に以下の3つになります。
- ビジネス
- 自身の健康管理
- 情報発信
現役時代とは全く違う、彼の今の姿をまとめました。
実業家としての成功
自身のサプリブランド「DY Nutrition」をグローバルに展開。特にウェルネス志向の新ライン「DY Life」を立ち上げ、ビジネスの幅を広げています。
DY Nutritionは2024年にVitema Pharmaceuticalsと提携し、GMP基準の製造を強化。品質へのこだわりを見せています。
健康第一の生活
2024年11月の股関節置換手術から見事に回復。
「健康維持」を最優先し、意図的に筋肉量を減らすなど、60代の身体に合わせた生活を送っています。
“11 weeks after my surgery and progressing nicely here with my rehab. My movement and balance is improving each day and in 4 weeks I reckon, I’ll be back in the gym training and doing what I love.
It’s how I envisioned myself recovering and thankfully it’s all playing out smoothly. Not 100% there yet but improving each time.”
出典: Generation Iron
インフルエンサーとしての影響力
新ポッドキャスト「Shadow Talk」や160万人超のフォロワーを持つInstagramで、現代ボディビルへの提言や若者への警鐘など、率直な意見を発信。その影響力は今なお絶大です。
2024年のポッドキャストでは、More Plates More Datesのデレクをゲストに迎え、薬物使用のリスク教育の重要性を訴えました。
彼は今もなお、フィットネス業界の最前線で影響力を持ち続ける、まさに「現在進行形」のレジェンドなのです。
ここから先は、これらの結論を裏付ける具体的な活動内容を、一つひとつ詳しく解説していきます。
実業家としての顔:世界に広がる「DYブランド」
現役時代から徹底した合理主義者であったイェーツ。その思考は引退後のビジネスにも色濃く反映されています。
彼のビジネスの核は、サプリメントブランド「DY Nutrition」です。
ウェルネス志向の新ライン「DY Life」を発表
2025年、DY Nutritionは大きな一歩を踏み出しました。
この動きは、彼自身のライフスタイルの変化(後述)とも連動しており、ビジネスと哲学の一貫性を示しています。
品質への妥協なき姿勢
イェーツはブランドの品質管理にも深く関与しています。
2024年には、GMP(医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準)認定を持つVitema Pharmaceuticals社との提携を発表。これにより、製品の信頼性をさらに高めています。
(出典: Vitema Pharmaceuticals)
また、Arnold Sports Festival UKなどの大規模イベントにも積極的に出展し、ファンとの交流を通じてブランドの価値を直接伝えています。
(出典: DY Nutrition UK)
股関節手術からの復活と「健康第一」のトレーニング法
2024年11月、ドリアン・イェーツは股関節の置換手術を受けました。
しかし、彼はこの試練を、自身のトレーニング哲学を進化させる機会と捉えました。
「回復」と「持続可能性」を重視する現在の哲学
イェーツの代名詞であるHIT(ハイ・インテンシティ・トレーニング)は、今も彼の哲学の核です。
情報源によると、彼はプロ引退後に「回復の重要性」を学んだとされています。
(ドリアン・イェーツは)プロのボディビルディングから引退して以来、回復の重要性と、運動、適切な栄養、高品質のサプリメントを中心に構築されたバランスの取れたライフスタイルが、いかに長寿をサポートするかを学びました。
出典: ZF comunicate
彼はもはや、やみくもに体を酷使するのではなく、「健康的で、活動的で、持続可能な生き方」の一部として、激しいトレーニングを位置づけています。
1回のトレーニングの質を最大限に高め、十分な回復期間を設けるという彼の哲学は、60代を迎えた今、より洗練された形になっているのです。
現在のトレーニングアプローチ:「健康維持」を最優先に
では、手術を乗り越えた63歳のドリアン・イェーツは、今どのようなトレーニングを実践しているのでしょうか。
トレーニング動画から、彼の現在のリアルな姿が見えてきます。
- 頻度と負荷の調整: 過去と比べてトレーニングの頻度は少なく、使用するウェイトもかなり軽くなっています。
- リハビリの重視: 週に少なくとも一度は、股関節のバランスと可動域を取り戻すためのリハビリトレーニングを行っています。
しかし、彼が単なる「リハビリ中の老人」でないことは、次の事実が証明しています。
特定のマシン(映像ではマシンフライ)では、今でもフルスタック(プレート全乗せ)を使用できるほどの筋力を保っている。
出典: YouTube
無理のない範囲で、しかし的確な刺激を与える。
そして何よりも健康を第一に考える。これこそが、伝説の男がたどり着いた、持続可能なトレーニングの現在地なのです。
インフルエンサーとしての本音:ポッドキャストで語られる真実
ドリアン・イェーツの影響力は、今やソーシャルメディアとポッドキャストが主戦場です。
そこで彼は、忖度ない意見を発信し続けています。
新ポッドキャスト「Shadow Talk」で業界に物申す
2024年に開始されたポッドキャスト「Shadow Talk」は、彼の現在の思想を知る上で最も重要な情報源です。
特に、現代のフィットネス業界が抱える問題点について、鋭く切り込んでいます。
「(若い選手たちに)ステロイドが何であるか、何をするものなのか、潜在的な副作用は何なのか…そういった教育が必要です。彼らはインターネットで適当な情報を拾ってきて、自分たちが何をしているのか全く分かっていません。」
ステロイド使用への警鐘:「ネットの情報を真に受けると命を落とす」
YouTubeのインタビュー動画では、ステロイドについて警鐘を鳴らしています。
「若い人たちがインターネット上の(ステロイドに関する)情報を真に受けて、それを実行すれば命を落としかねない。」
彼は、自身の経験を基に、具体的な使用量にも言及しながら、無計画な大量摂取の危険性を訴えます。
「私自身、オフシーズンには最大で1500〜2000mgを使用していましたが、それ以上は水を保持するだけで、利益は得られませんでした。量が多すぎると、利益を得るというよりも害になる可能性が高いのです。」
そして、すぐに大量のステロイドに手を出す若い世代に、次のように疑問を呈しています。
「なぜ最初から1000〜1500mgも使う必要があるんだ?体にとっては、最初は少量でも同じような効果が得られるはずだ。」
(出典: 同インタビュー [46:06])
これは、シーンの未来を憂う重鎮としての、強い責任感の表れと言えるでしょう。
現代ボディビルへの提言「ディテールが失われている」
彼はインタビューで、現在のボディビルシーンについても率直な意見を述べています。
「私なら(2024年Pittsburgh Proは)ニック・ウォーカーに勝利を与えたでしょう…(しかし)彼がステージ上でガムを噛んでいたのはプロフェッショナルではない。」
まとめ:ドリアン・イェーツの現在から私たちが学べること
この記事で見てきたように、ドリアン・イェーツの「現在」は、過去の栄光の上に胡坐をかく姿とは無縁です。
- ビジネスマンとして、時代のニーズを読み解き、ブランドを進化させる。
- アスリートとして、自身の身体と向き合い、持続可能な健康法を追求する。
- 思想家として、経験に基づいた揺ぎない意見を、恐れずに発信する。
彼の2025年の姿から学べるのは、過去の栄光に固執せず、常に進化し続ける「現在進行形」の情熱です。
その生き様は、ボディビルという枠を超え、変化の激しい時代を生きる私たち全てにとって、大きなヒントを与えてくれるのではないでしょうか。
あなたも今日から、ドリアン・イェーツのように「1つの習慣」を見直し、昨日より進化した自分を目指してみませんか?
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